2011年05月19日

パスのパターン活用(1)

52 パスのパターン活用(1)
 今ではかつて日本が英米と戦って負けた事を知らない若者がいるそうだが、私は日本が敗戦降伏した昭和20年(1945)に旧制高校に入った。だが戦後の食糧難で空腹を抱えてサッカーをやったお陰で肋膜で休学。24年(1949)に大学に進んですぐレギュラーになれたものの食糧難が続いておて慢性疲労、それに各学部学業第一、余暇に練習でなかなか全員が揃わない。夏休みに先輩に絞られ監督は大会やリーグ戦に来るだけで、練習は毎年同じ、それで、推薦入学でサッカー三昧、プロ並みの関学、関大と戦うのだから参った。
 今回パスをとりあげるが、当時いろんなパターンを練習したけれども、試合で実用しかねたものもあった。それがずっとわだかまっていたところ、たまたま少年サッカーを指導する事になったので、ひとつ実験的に子供たちにやらせてみようと考えて、パターンを練習してから、2:1や3:2とミニゲームの中で必ずそれを使うことに決めてやってみた。
 すると2人パスはできたが、3人パスは、Aクラスの選手は使いこなせるようになったが、Cクラスには無理で、試合で活用するには選手に少し高いレベルと実戦的練習が必須不可欠だという事がわかった。
 今では古典化した欧州生まれの3人パスのパターンは当時どこでもそんな具合で試合で使えなくて体力強化練習用になったようだ。でもこの実験で証明されたように、それはパス自体のせいではなくて、実戦的練習が欠けていた為であった。
 今でもそうだが伝統的な日本式トレーニングは敵無しの基本やパターン練習だけで、選手は敵と戦う練習をしないで試合にでるのだから無茶だ。戦いに必要な感覚、判断力、智能、スキル、何もない。その上、敵に妨害されるから通用しないのは当然であった。
 3人パスを改めて見直すとテーマのパスと動きは今でも通用する。突破、サポート、ポジション・チェンジ、次の次のパス受け、逆へのパスなども入っていて、発送が違うし展開が大きくなり、いいところは有益だ。それで枚方FCでは練習することにした。
◎ 活用法。パターンというと、型通りにしないといけないと堅苦しく考えがちだが、試合では使えるチャンスは少なくなかなかそうはいかない。ほかにもいろんなパスワークがあるのだから、「こういう手もある」、といった程度に気楽に取り組むといい。
敵をつけた実戦的練習やミニゲームで、いろんな状況や変化の中で臨機応変に知恵を働かせて実行してみて、成る程ここがいい、こういう時によい、こうすると上手くいくなどと、得るもの、役に立つところがあれば、部分的でもバリエーションでもいいのだ。パターンそのままでなくてもいいから、自分流に適宜活用、応用すればそれでよいのである。

[トラップしたらすぐさまルックアップ!受け手はその瞬間、スタート!]
試合では、前もって周りや敵味方、状況を見て、誰に、何処へパスするか、考えておいて、ボールタッチしたら素早く顔をあげルックアップする。そして受け手は、どう走って、どこでパスを受けてどうするか、アイディアをもって、味方がルックアップした瞬間にスタートするから、それを見て彼が上手くプレーできるようにパスする。パスが来ると信じて早めにスタートすることもある。パスの出し手に注意してスタートのタイミングなどを研究しよう。


[練習法]
15、16、19のように2人組んで、ボールを出したAは自由に動いて、トラップしたBからパスを受けシュートする。次に、パスを受けたAはシュートしないで、フォローするBにパスしてシュートさせる。受け手は大きく動き、声をかけないで見つけさせること!普通、声をかけるが、言われないとパス出来ないのは駄目!すぐ見ること!
 23のように3人組む。Aが投げたボールをCはトラップ、迫るAをかわし、移動したBを見つけてパス。Bは最初のAの位置の横からスタート、Cの後などへ走りパスを受けてシュートする。次はBはシュートしないで、フォローするCにパスしてシュートさせる。


[ショート、ショート、ロングパス]
53.30M以上離れて右サイドにAB、左サイドにCD、2組は向かい合う。AとBは互いに少し動いて3回ショートパスをかわしてからCDの1人にロングパス。CDも同様に動いてショートパスからAからBへロングパス。それを繰り返して前進してシュートで終わる。
◎2、3回ショートパスをかわしてから逆サイドや縦、斜めにロングパスを送る組み合わせは試合でよく使われる。


[横縦のペアのパス]
54(A) Aは右横のBにぱすして、右斜めに走りBから縦パスを受ける。Bはポジション・チェンジしてAをサポートする為にクロスして左斜めに走り、右横に出たAから横パスを受ける。次はAが左斜めに走り、同様に繰り返していって、Aが縦パスからシュートする。
54(B) Aは最後にシュートと見せてBに横パスしてシュートさせる。意外性のプレーだ。
◎ 試合で、こうした斜めの動きと縦パスは敵の背後や裏をつく突破によく使われる。


[斜めドリブルから横パス]
55(A) Aは右横のBからパスを貰って右斜めにドリブル。BはAの後ろをクロスして左斜めに走り、右横に出たアから横パスを受けて、右斜めにドリブル。同様に繰り返して行ってドリブルシュートで終わる。反対方向でも行う。
 ♯こういうパターン練習は惰性的になったり機械的繰り返しになりやすい。そうならないように注意して、1回1回丁寧にプレーすること!早く速くも駄目!試合のように敵がいるつもりで、タイミングよく緩急、めりはりをつけてプレーしないといけない!
55(B) Aは最後に、ドリブル・シュートと見せて、Bに横パスを送りシュートさせる。
◎ 試合で走ったりドリブルするコースは前方、縦が多いが、敵に前を塞がれていても斜めはよく空いているので、斜めの動き、クロスする動きをもっと使うべきだ。
◎ この練習で味方が動いたあとを埋めるポジション・チェンジやサポートも学習すること。

55(C) 54、55でBはフリー、Aだけに敵Xがついて軽く妨害。次はAがフリー、BだけにYがつく。敵がいると型通りにいかないので、型通りでなくてもよい。ボールをキープ、妨害をかわす、駆け引き、マーク外し、逆をとる、コースやタイミングのフェイントなどが当然必要になる。パスと走るコースや受ける位置も臨機応変に判断工夫すること。
55(D) 以上の動きとパスワークを2:1でできるだけ多く使って得点する。Aは斜めドリブルの途中でボールを残してBにシュートさせてもよい。
55(E) 以上を出来るだけ何回も使ってミニゲーム。2回使った得点だけ認める事にして。


[縦々パス]
56(A) Aは5、6M前のBにパスして追い越す。BはそのAにパスして追い越す。同様に繰り返して行ってシュート。競走でなく、リズミカルに緩急の変化をつける。ドリブルのスピードを緩めたところで追い越してパスを受けるとよい。
56(B) Aだけに敵Xがついて軽く妨害。同様にBだけにYがついて。
56(C) これを使った得点だけ認める事にしてミニゲーム。


[バックパス]
57(A) AはBにスローイン、BはAにバックパスしてターン、自由に弧を描くように動いて前進、Aからパスを受けてシュートする。
57(B) Bはシュートしないで、フォローして横に出てくるAにパスしてシュートさせる。
57(C) BだけにマーカーXがついて1:1。暫くしてAがフォローして2:1に移る。
57(D) バックパスからのシュート得点だけ認める事にしてミニゲーム。


[壁パス、ワンツー]
前に立ち塞がる敵にドリブルで接近し相手を引きつけておいて、壁になる味方の足元に速いボールを送り、蹴った足を第一歩として走る。目的地は壁の選手がパスを返せる所で、カバーしている敵の手前か背後のスペースが良い。
♯試合中、そうしてドリブルで敵に向かう選手を見た周りや前方の味方は、すぐさま移動して壁になってやること!
♯良いパスを返して欲しければ、先ず彼に良いパスを送らねばならない!
58(A) 四角の中で壁パス2:1。
58(B) ゴールありで壁パス2:1。
58(C) 壁パスからの得点だけ認めてミニゲーム。
52、53を壁パス、ワンツーを必ず使う条件で行う。回数を指定したり、壁パス、ワンツーからの得点だけ認める条件で行う。


[外の壁を使って変形2:1]
59 小さいピッチ、小ゴールでABが戦うのだが、左右のタッチライン外に1人づつ壁になるCとDがいて、ピッチ内のA、Bは外のC、Dとパス交換をしてもよい。C、Dは自分にパスした選手に必ずリターンパスを送らないといけない。無理ならダイレクトパスでなくてもよい。
60(A) 2人組んでパスをかわしてから、Aは壁になる為に前に走り、BはAを使って壁パスを受け、Aはさらに前進してBからの縦パスでシュートする。
60(B) Aはシュートしないで、フォローするBにパスしてシュートさせる。
60(C) これを使った得点だけ認める事にしてミニゲーム。


[味方が自分に向かってドリブルして来た場合にどうするか?]
61(A) 3人組む。Aが前方で敵XにマークされているBに向かってドリブルして来たら、Bは横に動いてコースを空けて、同時に壁になる為に構える。
◇ その時、XがBについてきたら、Aはコースが空くからドリブル突破する。
◇ Xがついて来ないでAに向かって来たら、AはBを使って壁パスで突破する。
以上をやくを代わり合って実習する。さらに次のプレーもやってみる。
61(B) Aは横に出たBにパスするように見せるフェイントをして、ドリブルでXを抜く。
61(C) Bは壁としてパスを受けるが、Aにパスすると見せてパスしないで自分で突破する。
61(D) 以上をミニゲームで自由に活用応用。それを使った得点だけ認めてミニゲーム。
posted by HFC at 18:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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