2011年03月25日

数的優位の攻撃VS守備

数的優位の攻撃VS守備
 指導者は選手に自分の現役時代のトレーニングをさせる人が多いが、枚方FCでは慣例にとらわれないで、主に私が考案独創した練習法を使った。例えば小学生の初回から1対1やミニゲームを続けて、ゲームの人数は年少ほど少なくして慣れたら増やしていった。
 子供たちは11:11で紅白ゲームをやると、初め必ず団子になって注意してもきかない。でも本人はボールしか見てないので自分が団子になっていると思ってない。ボールにさわりたい一心で密集してしまうのだから、怒って無理矢理散開させると、やる気をなくして叱られないようにする事ばかり考えるようになるのでよくない。放っておいても数週間から数ヶ月経つと、密集がよくないとわかって団子がほぐれてきて、1:1だけでなく仲間と協力して戦う事を自然に覚えて行く。子供たちの心理や成長過程がよくわかった。
 ショートパスも練習したが、パスは自分で敵味方や状況を見て頭脳を使って送るのだから、敵がいない練習だけでは頭脳を使わないから試合で通用しない。試合でパスが出来るようになるには敵がいる実戦的練習が不可欠で、その点、ミニゲームは何も言わなくても、子供たちが面白いので熱中して自発的に考え工夫してプレーするから最適であった。

[数的優位の攻撃VS数的劣位での守備に進む前に]
試合中はいろんな状況が起こる。味方の人数が敵より多い数的優位の場面ではこの有利を極力活用すべきだ。逆に味方が少ない数的劣位で多勢に無勢なら負けないように知恵を働かせて頑張らねばならない。
 そこで小学生の技能や理解力を見て多少ミニゲームが出来るようになったら、2:1や3:2に進むのだが、まだ味方同士、あまり協力し合えないようなら、その前に準備として改めて3:3などのミニゲームで連係協力を教えた。
44(A)コーンや棒で幅2〜3mのゴールを2個作って、キックオフから3:3。
   キーパーありの4:4でもよい。ピッチの広さは年齢、体力に応じて決める。
44(B)双方のゴールラインからスタート、コーチが中央横からボールを出して。
44(C)ABC対XYZでCZがキーパーとすると、ハーフライン右端からAX、
   左端からBYがスタート、一方の、例えば、AB側のゴール横からボールを出して3:3。


[数的優位でのパスと劣位でのボール奪取]
3:3などで多少パスが出来て連係できるようなら、四角の中などで、数的優位でのパスとそれに対する守備を練習する。
45四角の中で3:1。ABC:X。楽にパスを回せる場合は、3人組は利き足禁止、ツータッチなどと指定する。Xはボールを奪う為に工夫しなければならない。
例えば、ボールを持つAがBにパスできないように、XはBを自分の陰(デッドスペース)に入れて隠し、A→Bのパスコースを遮断してAに詰め寄り、Cへパスさせないようにタックルする。或は、わざとCへのパスコースを空けて、パスしたらインターセプトしたり、Cがパスを受けるところをタックルする。
46四角の中で2:1。AB:Xで、Xは相手の一人を自分の陰、デッドスペースに入れて数   的優位をなくして、残る一人と1:1の勝負に持ち込む。ABはそうさせないように、ボールが来たらすぐパス出来るように準備して、絶えずパスを貰える所へ動くこと。
47サークルカット。5人以上がサークルを作ってパスを回す。中に2人、XYが入ってボールを取る。Xはボールを持つ選手に向かって左側か右側か、どちらか一方を完全に遮断、ワンサイドカットして詰め寄る。Yは後方でXの詰め方を見て、何処にパスが出てくるか予測し、パスしようとする選手の狙いを読んでボールを奪う。
パスを回す側の選手は、自分にパスが来たら何処へ回すか前もって考えておく。楽にパスが回る場合はツータッチ、利き足禁止などと指定。
48かなり上手くなったら四角の中で4:2をやる。

[ミニゲーム的に]
ゴールありで、数的優位の攻撃劣位での守備を練習する。
49(A)2:1とキーパー。AB側はキーパーなしの小ゴール、X側はキーパーYが守る大ゴールでキックオフから開始。
 ABは数的優位を活用する。例えばAはドリブルで突破するように見せてXを引きつけ、フリーになったBにパスして突破やシュートをさせる。
 守備で一番大切なのは失点しない事だから、Xは常にゴールへのコースを塞ぐポジション、位置をとって、敵にゴールへ直行やシュートさせないようにプレーする。それが間に合わない時は、出来るだけシュートコースをワンサイドカットするように塞いでキーパーを助ける。
 数的劣位で守る場合は、敵の数的優位を消す事を狙う!例えばXがボールを持つAがBにパス出来ないようにBをデッドスペースに入れて消して、守備側が1:2だったのを、X:Aの1:1にしてボールを奪うといい。但し、それが不完全か、Aに接近してかわされると、フリーなBへ決定的なパスを出されて突破やシュートされるので要注意だ!
 Xはボールを奪ったら小ゴールへシュート。ABは攻守を切り替えボールを取り返す。
49(B)AB側の小ゴールからボールを出して2:1。
50(A)3:2とキーパー。ABC側はキーパーなしの小ゴール、XY側はキーパーZが大ゴールを守ってキックオフから。ABCは敵に捕まらないように、パスコースを限定されないように、数的優位を活かしてパスを貰える所へ絶えず動いて早めにパス。
 例えば、動きとパスで、XYが集まるか、逆に広がりすぎるようにもっていく。または、1人、Aがわざと突進して敵の1人、Xを引きつけて、あとの味方を2:1にしたり、スペースを作ったり、ワンツーやバックパスからシュートするなど、チャンスを見逃さないで素早く弱点を突き得点を狙う。
 守備側、XYは2:3を2:2にして敵の数的優位を消し、さらに1:1、できれば逆に2:1に追い込みたい。
 原則として2人は前後に位置して手分けして、前のXはボールを持つ敵に向かって行って、(確実にボールを奪える場合意外は)、ワンサイドカット的につめよる。Yは後ろでパスと突進に備え前のXをカバーする。
 敵の位置、動きと状況変化に対応して位置を変えねばならないけれども、守備ではボールを持っている敵に対して2人が門のように並んではいけない。前後が入れ替わったりしても、必ず互いに前後し合って、常にゴールを隠してシュートコースを塞がねばならない。
 XYはボールを奪ったら、小ゴールへシュート。ABCはボールを取り返す。
50(B)双方、ゴールラインからスタート、中央横からボールを出して3:2。
50(C)中央右端からAX、左端からBY、Cが小ゴール横からスタート、コーチが小ゴール横からいろんな所へ高低さまざまなボールを出して。

[数的変化の中で攻守]
試合中はボールの周りの敵味方の人数が絶えず変わる。原則として、数的優位で味方が敵より人数が多ければ積極的に戦い、数的劣位なら無理しない。
 それでも攻撃は、敵より人数が少なくてもチャンスなら思い切って断行すべきだ。ただし、そこでボールを奪われると敵の攻撃になるので、よく注意して、失敗しないように!
 数的劣位−多勢に無勢での守備は安全第一で!慎重に辛抱強く持ちこたえる事。チャンスなら果敢にボール奪取してよいが、失敗すると危ないので、確実に取れるのでなければ、粘り強く構えて隙を作らず敵をミスさせるようにもっていく方が安全である。
 そこで一寸変わった練習法をやってみた。
51(A)キーパーなし小ゴールとキーパーあり大ゴール、先ずA対Xがキックオフで1:1。10秒以上たってから、コーチの合図でBがAに加勢し2:1にする。少し経ってYがXの方に入り2:2に。さらにCが加わり3:2へ。時間と人数は能力や形勢に応じて適宜加減する。
51(B)同様に2:1から始めて3:2、4:3と進んでも良い。
◎ 1970年頃に私が考えた練習法だが、先頃オシム監督が似た練習をさせていたようだ。

[試合中の一部のように]
地域を限定して数的優位の攻撃対劣位での守備を行う。地域の広さとプレーする時間は選手のレベル、体力、年齢で加減する。
52(A)横幅がキーパーが守る大ゴールを含む右3分の2の変形ピッチで、3:2、4:3など。同様に左側でも。開始はキックオフから、ボールを後方から、タッチライン外の同じサイドから、逆サイドから出して。小ゴールへ逆襲あり。
52(B)大ゴールを含むピッチの中央を使って同様に。
53(A)52をそのポジションの選手で行う。例えば、右寄りのピッチで、右FW(フォワード)とMF(中盤)の2〜3人の攻撃:左MFとBK(バック)の1〜2人の守備で、2:1や3:2。左寄りのピッチで同様に、ボールを後方、同サイド、逆サイドから出して。
53(B)中央を使って、例えば、FWとMF、2〜4人の攻撃:MFとBK、1〜3人の守備で、2:1、3:2、4:3。キックオフ、後方から、左右外側からボールを出して。
53(C)ペナルティーエレア内で同様に。外からボールを出して。ゴール近くで混戦になる。


♯通常、こういう練習は守備側がボールを取ると終わるが、試合のように続けて守から攻に切り替えて得点を狙うべきだ。日本のシュート下手を直す為にも得点して欲しい。特にもっとロングシュートを!取られた方はすぐ守りに切り替えてボールを取り返す事。
♯パス出しやタックル、パスを貰う動きなどで意外性を工夫しフェイントを使おう!
♯スライディング・タックルが好きな選手がいるが、失敗すると置き去りにされるので、無闇にやってはいけない。やるからには成功させねばならない。
♯こうした試合の一部的、ゲーム的練習はオールラウンド・プレヤー育成に役立つ。いろいろ工夫して活用し試合で役立ててほしい。
posted by HFC at 22:18| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記
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