2011年04月19日

51 心をこめてパスを送ろう!

 かつて選手の役割は、フォワードは攻撃、バックが守備と決まっていたが、現代サッカーではどこであろうと、ボールを持っているチームが攻撃、持ってない方が守備である。
 従ってチームがボールを獲得するか、失うかで、そのたびに、全選手が攻守を切り替え活動しなければならない。しかも切り替えは急を要する。というのは、ボールを得た時、守から攻へ素早く切り替えるほど攻め込めるチャンスがあり、失ったとき、攻から守への切り替えが遅れると危ない。切り替えの速さ、上手さが得失点に直結し易いからだ。
 こうしてフォワードも守りバックも攻めるのだから、全選手に攻守両方のサッカー智能、戦術意識、スキルなどが必要で、幼少からそのように育てていかねばならないのである。


[地域に応じたプレーの仕方]
選手は次の原則を心得てプレーしないといけない。
◇ 自陣内は失点しないように安全第一でドリブル禁止!先ずクリア、次が外へパス。
◇ 中盤は主にパスで前進。守備陣をパスとドリブルで突破。
◇ ペナルティエレアの手前からは常に得点を狙い、次が味方へのラストパス。


[戦闘者とは見る者のことである!武道家 菅野覚明]
クラマー・コーチは、パスはフリーな味方に送れ!キックした足を第一歩としてフリーなスペースに走れ、と教えた。
 味方がボールを持つか、ボールに触れるとみたら、他の選手は(彼からパスしてもらってこうしようというアイディア、意図をもって)、フリーで良い所でパスをもらえるように、彼がルックアップした時にタイミングよく動く。
 ボールを持つ選手は、(自分でシュート、クリア、ドリブルをするべき場面以外は)、前もって周りを見ておくか、ボールタッチした次の瞬間ルックアップして、フリーな味方やチャンスになりそうな所にいるか、よい動きをしている味方をみつけたら、すかさずパスを送らねばならない。


[見る事が、視野が次のプレーを決める]
サッカーでは前方や周りを見る事が極めて重要だ。例えば敵ボールを奪ったバックがハーフラインにいるフリーな味方を見つけてすぐにパスしたらチャンスが生まれる可能性がある。だが、見つけないとチャンスはない。
 味方が良い所にいたり、いくら良い動きをしても、ボールを持っている選手が見つけてくれないと駄目だ。見ると見ないでは大違いだから、必ずルックアップして広く遠くまで素早く見つけなければならない。ボールを持ってない時でも広く見て、絶えず状況、敵味方の配置などを頭に入れて、次にどうなるか、どうするか考える。優秀な選手は皆そうする。


[キープのパスで侵入突破を準備]
パスにはキープ、突破などいろんなパスがある。但したとえボールを確保しキープする為にパスしていても、敵に襲われた時、ボールを取られないように味方に渡して逃げたり、敵の妨害を未然に避けるパス回しだけで終始してはいけない。自分で、また味方と協力してボールをキープしながら絶えず進攻する機会をうかがい、隙があれば直ちにパスかドリブルで攻め込まねばならない。また攻撃陣の組み立てや、進攻突破が上手くいかない時にボールを下げてやり直す事もある。
◇ ボールを敵に取られないようにすれば敵の攻撃は無いので、一点を争う場合など、早めで広範囲のパス回しでボールをキープする事もある。動きを加えてボールを盛んに移動させる方が敵は守りにくいし、スペースやノーマークができて攻め込める事もある。
レベルの高いチームは選手たちがそうしてパスで幅広く展開して敵の守備陣を広げたりおびき出したり、一方によせたり一カ所に集めたりして、侵入突破し易いように準備工作をする。そんな戦法などを考え工夫してプレーすると面白いし、レベルが上がる。


[受け手が日本一の選手に見えるように、素晴らしいプレーが出来るパスを送れ!]
◇ 受け手の意図を察知してパス!例えば彼がシュートを狙っているか、シュート出来る状況なら、利き足でダイレクトシュートできるボールを送る。
◇ 特長を活かすパス!競り合いに強い選手には少々無理な状況でも、敵が困るきわどいボールを出す。快足の選手なら、敵の後方にボールを出して、走り勝たせる。
◇ 正確なパスでもボールが受け手の足元に入り込み過ぎると、次のプレーや動きに移りにくい。状況にもよるが、ボールに2、3歩近寄って受けるぱすの方がプレーし易い。
◇ 味方の周りの敵も見てパス!味方だけ見てパスすると、敵にボールを取られる事があるので、必ず受け手の周りの敵も同時に見て、取られないようにパスすること。その為に自分が動き位置を変えてパスしないといけない事もある。
◇ 地域を狙ってパス!突破やシュート得点、混戦からのチャンス作りを狙って、敵が取りにくい味方が取れるだろう敵の背後やスペースへきわどいボールを送るという手もある。


[マークされている味方へのパス]
味方選手がマークされたまま今の位置で受けるだろう時は、右か左か、彼のそばの敵やマークしている敵から遠い方の足元に速いボールを送る。緩いと駄目。そしてすぐさま敵がボールを返す事が多いのでリターンパスに備える。
 マークされている味方には絶対パスしない選手やチームが多い。それが原則なので、受け手もマークされていてパスが来ると敵に襲われないようにすぐバックパスする事が多い。
 しかし多少能力があれば、マークされていても足元への速いパスなら受けられるし、壁パスの壁にもなれる。幼少から練習法26などでマークされてのプレーを練習して上手くなっておけば、向き直りや敵をかわす事が出来る。敵が油断する事もあるので、マークされていても状況などを見て適宜パスするべきである。


[突破、得点には冒険と勇気が必要!]
それにシュート圏では必ずマークされるので、フリーの味方でないと絶対にパスしないのでは、ドリブル突破しか手が無ない。そのため、よく見られるように遠巻きにして安全なパス回しを続けるだけになり易い。
 それではどうしようもないから、突破、得点には、前後左右に動いて守備陣を掻き回して隙や綻びを作ろうとする意外に、どうしても冒険が必要である。マークされている選手にでも敢えてパスして、受け手は強気で自分が出来ると信じてパスを受けて勇敢にプレーしなければならない。当然、幼少の頃から実践的な練習やゲームでドリブル突破力、シュート力、スキルを身につけておかねばならない。(その為の少年サッカーだ)
 出来ればボール回しをし過ぎないで、もっと早く、敵が大勢で守りを固める迄にゴールに近い味方に、たとえ彼がマークされていてもパスして1対1や混戦に持ち込んで、味方がサポート、フォローしたい。指導者は勇気ある挑戦なら失敗を咎めてはいけない。
◎ 特に少年選手は向き直り、振り向きさまシュートなど失敗を恐れずに挑戦しよう!


[敵に読まれないようにパス!意図を隠せ!]
気分や気まぐれで出すパスはよくない。味方に良いプレーをさせるパス、少なくとも困らないパスを送らないといけない。
◇ ボールタッチ迄に前もって見回してパスする味方を決めておいてパスすると良い。でなければ、ボールに触れた次の瞬間、顔を上げ広く見渡して、味方がフリーか、良い所にいたら、すかさず彼が上手くプレーできるように心をこめて丁寧にパスを送るべきだ。
◇ 少し長時間ドリブルして受け手を探し見つけてパスすると、敵は一部始終を見ていてパスしたら襲ってやろうと狙っているので、ボールを捕られ易い。だからそういう時は敵にわからないように、パスする気配を見せないで突然パスしたり、身体の向きと違う方向にパスするとか、フェイントを入れたりして敵が妨害しにくいように工夫して欲しい。
試合は敵との戦いだから、キープ力に自信があっても自分の都合や思いつきだけでなく、常に必ず敵を計算に入れてプレーしないといけない。


[受け手はフリーで受ける事を狙え!]
受け手はできるだけ有利な所で上手くプレーできるように、なるべく前を向いてパスを受ける為に、先ず敵から離れてフリーになることだ。それを味方が即座に見つけてパスすれば成功する。早く見つけないとマークされる。
 マークされたら、マーカーの背後や横、斜めなどに動いて敵をついて来させて目的地から遠ざけておいて、味方がこちらを見てパスできるだろう時か寸前に、目的地へスタートして、マークを外してパスをもらう。目的地やコースは味方がパス出来る所やコースだ。


[味方を助けるパス受け]
パスには味方を使う、利用するパス、味方を活かす、いいプレーをさせるパス、味方を助けるパスなどがある。
 味方が襲われたら、すぐに助けに行ってパスをもらってやる。
 ドリブルで敵に向かって行く味方を見たら、ワンツーで助ける位置に動く。
 味方がバックパスしたら、その受け手から次のパスを受けられる所へ動く。
 味方が受け手にパス出来なくなったら、代わりに素早くもらいに走る。
次の次や、もっと先のパスを予測して受けに動く。どうなるか先を読んで方向、スペース、タイミングなどを考えて行動するわけで、よく気のつく気が利く選手になってほしい。


[縦パスと斜めパス]
パスは、パスコースが縦になるほど難しくて、斜めが易しい。走る受け手をボールが真後ろから追いかける同じコースの縦パスは、送るのも受けるのも難しいので、受け手は斜めのパスを受けるようにする方がよい。目的地に向かって弧を描くようにカーブして、いわゆる膨らんで走ると成功率が高くなる。
◇ 走る味方の行く手に敵がいたら、味方の足元に出すか、その敵の前後にスペース  があればそこに出すか、選択判断して出さねばならない。
◇ ゴール前のスペースにボールに送り味方に突進得点させようとする場合、できるだけ近くへ出したくてギリギリを狙うものだが、大抵キーパーに捕られる。キーパーとその選手を結ぶ線の中点よりもっと味方の近くにボールを送るべきで、ある程度技能があれば、ボールを確実に渡してもらえばゴールまで少々距離があっても得点できるものだ。
posted by HFC at 21:01| Comment(0) | TrackBack(0) | 日記